腹腔鏡下そけいヘルニア修復術(ラパヘル)
全身麻酔で眠っている間に、おなかを切らずに小さな孔(あな)を開けて、細い内視鏡を挿入して、お腹の映像をテレビモニターで見ながら行うのが腹腔鏡手術です。
おなかの中に挿入された細い内視鏡(腹腔鏡)を用いて、そけいヘルニアの原因である穴を確認して、腹膜と筋肉の間に補強材(メッシュ)をおいて修復します。腹腔鏡手術では、そけいヘルニアになりやすい3つの弱い部分(内そけいヘルニア、外そけいヘルニア、大腿ヘルニア)を全て確実に覆うことができますので再発を起こし難い事が1つ目のポイントです。そして、おなかを切らないので手術後の回復が早く、痛みが極めて少ない事が2つ目のポイントです。この手術法を腹腔鏡下そけいヘルニア修復術(ラパヘル、TAPP法)と言いますが、手術終了時に、はがした腹膜を特殊な方法で寄せ合わせますので非常に繊細な操作と技術、多くの経験が必要です。当院ではこの手術法を標準治療としていますが、自分のヘルニアについて、腹腔鏡手術の適応があるか、担当医とよく相談して決めたほうが良いと思います。